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インフルエンザの種類

インフルエンザは、ウイルスの種類によってわけられます。

インフルエンザウイルスには、「A型」「B型」「C型」の3つの種類があります。このうちC型は、人間に感染しても、ほとんど問題がないとされています。

A型インフルエンザウイルスの特徴

A型インフルエンザウイルスは、H3N2やH1N1など、多くの種類があり、さらにウイルス表面の形を変えながら進化するといわれています。したがって、今まで獲得した免疫が機能しにくく、ワクチンの予測も立てにくいため、世界的な大流行として話題になることも多いです。

また、症状も激しくなりやすいとされるウイルスです。

 

・38℃を超える高熱

・肺炎を含む、深刻な呼吸器系の合併症

・ものを飲み込むのが困難なほどの、のどの痛み

・関節痛、筋肉痛

・脳炎、脳症の合併症を引き起こすことがある

 

B型インフルエンザウイルスの特徴

B型インフルエンザウイルスは、A型に比べて変異が起こりにくく、世界的な流行にはなりにくいといわれています。また症状も、A型に比べれば軽症であるとされています。

 

・お腹の風邪の症状に近く、下痢やお腹の痛みを訴える人が多い

・人と人の間でしか感染しない

 

C型インフルエンザウイルスの特徴

C型インフルエンザウイルスは、感染しても症状は軽症で鼻水が出るくらいのことが多いため、ほとんど問題にはなりません。

 

・ほとんどの大人が免疫を持っているため感染しにくい

・かかるのは4歳以下の幼児が多い

・感染してもインフルエンザとしてはかなり軽症で済むことが多い

・症状は鼻水くらい。ほかの症状はあらわれないことが多い

インフルエンザの検査方法は?

インフルエンザを検査するには、鼻から棒を入れ、鼻の奥をぬぐってウイルスが潜んでいる分泌物を採取します。これを培養すると、インフルエンザウイルスに感染しているかどうかが、10~15分くらいでわかります。

ただし、インフルエンザの検査は、発症して12時間以上たち、ウイルスの数が十分増えた後に行わなければ、正しい結果が出ないこともあるとされています。

また、検査の感度は6割くらいで、たとえインフルエンザウイルスに感染していても、陽性の反応が出ないこともあるといわれています。

 

インフルエンザにかかったときに処方される薬の種類

病院で処方される抗インフルエンザ薬として、タミフル®・イナビル®・リレンザ®の3種類がよく知られています。2018年3月にはゾフルーザ®という新しい薬の使用が日本国内で始まりました。これらの4種類の薬には、使いかたや投与回数(使う回数)の違いがあります。

インフルエンザにかかったときに処方される薬の種類

病院で処方される抗インフルエンザ薬として、タミフル®・イナビル®・リレンザ®の3種類がよく知られています。2018年3月にはゾフルーザ®という新しい薬の使用が日本国内で始まりました。これらの4種類の薬には、使いかたや投与回数(使う回数)の違いがあります。

 

タミフル®の特徴と使用方法

タミフル®には、次のような特徴があります。

・内服薬(飲み薬)

・種類はカプセル状(成人向け)、ドライシロップ剤(子供向け)の2種類

・A型またはB型インフルエンザのどちらにも使用できる

・腎臓病を持つ方は腎機能低下のリスクがあるため、事前に医師に相談が必要

・新生児や子どもの場合は使用できないことがある

 

通常成人及び体重37.5kg以上の小児には、1回1カプセル(オセルタミビルとして75mg)を一日2回、5日間経口投与します。

 

イナビル®の特徴と使用方法

イナビル®には、次のような特徴があります。

・吸入薬(口から吸入する薬)

・A型またはB型インフルエンザウイルスのどちらにも使用できる

・喘息などの呼吸器の病気がある方、以前にイナビル®を使用してアレルギーが出たことがある方は、使用を控えることがある

・乳製品のアレルギーを持つ方は使用できない(成分に乳製品が含まれるため)

・効果が長く持続するため、最初に1回吸入するだけでよい

 

10歳未満の子どもは1容器を1回吸入、10歳以上の方は2容器を1回吸入します。場合によっては、2日間にかけて2回吸入することもあります。薬を一気に吸うことが難しい子どもの場合は、内服薬であるタミフル®を使うことが多いようです。

 

リレンザ®の特徴と使用方法

リレンザ®には、次のような特徴があります。

・吸入薬(口から吸入する薬)

・A型またはB型インフルエンザウイルスのどちらにも使用できる

・喘息などの呼吸器の病気がある方、以前にリレンザ®を使用してアレルギーが出たことがある方は、使用を控えることがある

・5歳以上、かつ、上手に吸入できる場合には子どもも使用できる

 

リレンザ®は、1日2回、5日間吸入します。薬を一気に吸うことが難しい子どもの場合は、内服薬であるタミフル®を使うことが多いようです。

 

新薬ゾフルーザ®の特徴と使用方法

2018年2月に厚生労働省に承認されたインフルエンザの新薬ゾフルーザ®は「キャップ依存性エンドヌクレアーゼ阻害薬」と呼ばれており、ウイルスが細胞のなかで増殖するのを抑える効果があります。ウイルスが細胞の外に出て増殖するのを抑える効果があるタミフル®・イナビル®・リレンザ®に比べて、よりウイルスの広がりを抑えることができるといわれています。

 

ゾフルーザ®には、次のような特徴があります。

・内服薬(飲み薬)

・A型またはB型インフルエンザウイルスのどちらにも使用できる

・効果が長く持続するため最初に2錠飲むだけでよい

・12歳未満の子どもの場合は、体重が10kg以上で、錠剤の薬を上手に内服できる場合は使用してよい(体重に応じて、薬の量は変わる)

 

抗インフルエンザ薬で現れる可能性のある副作用

吐き気や嘔吐、下痢などの症状が出ることがある

 

抗インフルエンザ薬の副作用としては、吐き気や嘔吐、下痢などの消化器症状が出やすいといわれています。そのほかにも、めまいや味覚が変わるという方もいるようです。薬の種類によって現れる症状が異なることがあります。

また、タミフル®に比べて、イナビル®・リレンザ®の方が比較的副作用が出にくいといわれています。

 

インフルエンザにかかったときに市販の薬は使ってもよいの?

インフルエンザ脳症を引き起こすことがあり、市販薬は使わないほうがよい

インフルエンザにかかると、38度以上の高熱や全身の関節痛、倦怠感などが急激に起こります。そのようなときに、病院に行って長時間待つというのはとてもつらいことです。手に入りやすい市販の解熱鎮痛剤や総合風邪薬を使おうと思うかもしれません。

しかし、市販の薬のなかには、インフルエンザが重症化してかかるインフルエンザ脳症を引き起こすとされている成分が入っているものもあります。特にNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)とよばれる解熱鎮痛剤は、飲んではいけません。

インフルエンザの可能性がある場合は、市販の薬を使わずに、病院に行って医師の診察を受けることがよいでしょう。

 

妊娠中に抗インフルエンザ薬を使っても大丈夫?

重症化を防ぐためにも、妊娠中に抗インフルエンザ薬を使ってもOK

妊娠している方は妊娠していない方に比べて、インフルエンザにかかったときに重症化しやすいことが知られています。そのため、もしインフルエンザにかかったら、できるだけ早い段階(発症後48時間以内)で抗インフルエンザ薬を使用することが重要とされています。

授乳中の母親がインフルエンザにかかったときは、子どもへの感染を防ぐため、しっかりと手洗いをしてマスクを着用した状態で、直接母乳を与えてもよいとされています。タミフル®やイナビル®などの抗インフルエンザ薬を使用していても、授乳をしてよいといわれています。

子どもが抗インフルエンザ薬を使用しても大丈夫?

年齢などにより使用してよいかが異なる

子どもに対して、いつから抗インフルエンザ薬を使用してよいかは、薬によって異なります。

・タミフル®は生後2週間から

・イナビル®は吸入が上手にできるようになってから(2018年5月現在、特に年齢の制限はありません。)

・リレンザ®は5歳から、かつ、吸入が上手にできるようになってから

・ゾフルーザ®は体重が10kgを超えてから

 

子どもがインフルエンザにかかったときには、抗インフルエンザ薬の種類や使用の有無にかかわらず、飛び降りたり、急に走り出したりといった異常行動が報告されています。インフルエンザが重症化してかかるインフルエンザ脳症によっても異常行動がみられることがあります。このため、異常行動が薬の影響なのか、インフルエンザそのものの影響なのか、はっきりしません。

いずれにしても、異常行動による転落などの事故を防ぐために、薬を使用してから少なくとも2日間は、就寝中も含めて子どもが1人きりにならないように気を付けてください。

* タミフル®については、2018年5月現在、10歳以上の未成年への使用が禁止されています。これは、従来タミフル®と10代の異常行動に因果関係があるのではないかと考えられていたためです。しかし、タミフル®と異常行動の明確な因果関係が不明との見解があることから、今後は10歳以上の未成年に使用できるようになる可能性があります。

 

インフルエンザにかかったときは薬を使うほうがよい?

重症化するリスクのある方は使ったほうがよい場合もある

インフルエンザは自然治癒することもあるため、必ずしもタミフル®やイナビル®などの抗インフルエンザ薬が必要な病気ではありません。しかし、肺炎や脳症を発症するリスクもあるため、重症化するおそれのある方や合併症をお持ちの方には、抗インフルエンザ薬を使った方がよい場合もあります。

また、抗インフルエンザ薬の効果があるのは発症から48時間以内です。48時間を過ぎるとあまり効果がないので使わないこともあるようです。

インフルエンザかなと思ったら、早めに近くの内科などのかかりつけ医に相談するとよいでしょう。

 

妊娠中にインフルエンザにかかったとき

すぐに病院へ

インフルエンザは高熱など重い症状を引き起こすことが多い病気です。炎症がひろがってしまった場合、先に述べたような流産・早産の危険性もあります。このため、急な高熱、体のだるさ、関節の痛みなどインフルエンザが疑われる症状がみられるときや、周囲にインフルエンザにかかった人がいて発熱があるときなどには早急に病院を受診しましょう。

 

病院は何科を受診すればいいの?

通常、インフルエンザが疑われた場合には、内科、とくに呼吸器科を受診することが多いと思います。妊娠中には母体と赤ちゃんへの影響を十分考えて治療する必要があり、インフルエンザ症状で内科を受診した場合にも、治療では産婦人科との連携が必要になります。インフルエンザが疑われた場合には、はじめにかかりつけの産婦人科に電話し、受診方法を相談するとよいでしょう。電話相談しないまま産婦人科を受診すると、感染をひろめてしまう危険性があり、避けることが望ましいと考えられます。