■フェリチン値を上げるための方法
・鉄を多く含む食品をとる(肉や魚を積極的に食べる)
・鉄の吸収を良くする栄養素をとる(タンパク質、ビタミンC、ビタミンE
を積極的にとる)
・(動物性のヘム鉄)(植物性の非ヘム鉄)をバランスよく摂ること。
・不妊対策となる鉄分を多く含む食べ物一覧鉄分は「動物性のヘム鉄」
=肉・魚に含まれ、「植物性の非ヘム鉄」野菜・海藻に含まれる。
この2つに分けられ、ヘム鉄のほうが非ヘム鉄よりも吸収率が高いという
特徴があります。
[ヘム鉄が多く含まれる食べ物]※100gあたりの含有量
成人女性の1日推奨量:10.5mg
- 豚レバー・・・13mg
- 鶏レバー・・・9.0mg
- 牛レバー・・・4.0mg
- 煮干し・・・18.0mg
- 干しエビ・・・15.1mg
- カツオ・・・8.0mg
- ワカサギ・・・5.0mg
- レバーペースト・・・6.5mg
- ハマグリの佃煮・・・7.2mg
- アサリ・・・7.0mg
- シジミ・・・5.3mg など
[非ヘム鉄が多く含まれる食べ物]※100gあたりの含有量
成人女性の1日推奨量:10.5mg
- 切り干し大根(乾燥)・・・9.4mg
- ひじき(乾燥)・・・55.0mg
- 大豆(乾燥)・・・9.5mg
- 大豆(茹で)・・・2.0mg
- 高野豆腐・・・7.0mg
- 油揚げ・・・4.2mg
- がんもどき・・・3.6mg
- 厚揚げ・・・2.6mg
- 枝豆・・・2.5mg
- 小松菜・・・2.4mg
- ほうれん草・・・0.9mg など
吸収率が高い動物性のヘム鉄だけ摂取したほうが効率的に思われるかもしれませんが、非ヘム鉄も一緒に摂取した方が吸収率を高められるのでヘム鉄と非ヘム鉄の両方をバランス良く取り入れてください。
鉄の吸収を高める栄養分
鉄の吸収を高める栄養分はビタミンCです。
ひじきは貧血予防に良いとされますが、ひじきに含まれるヒ素が胎児の奇形に影響するという説もありますので妊娠中の過剰摂取は避けるようにしてください。
このように性質の異なるヘム鉄と非ヘム鉄を理解し、生活の中で上手に摂取していくことが重要です。
非ヘム鉄は、穀類、豆類、野菜など多くの食品に含まれています。
非ヘム鉄の吸収率は、2~5%と低く、野菜などに多く含まれるビタミンCといっしょにとると吸収率が上がり、お茶に含まれるタンニンといっしょにとると吸収率が下がります。
[ビタミンCが多く含まれる食べ物]※100gあたりの含有量
成人女性の1日推奨量:100mg
- 赤ピーマン・・・170mg
- 黄ピーマン・・・150mg
- 緑ピーマン・・・76mg
- ケール・・・81mg
- ゴーヤ・・・76mg
- ブロッコリー・・・54mg
- レモン・・・100mg
- 柿・・・70mg
- キウイ・・・69mg
- アセロラジュース・・・120mg など
造血作用を助ける食品
造血作用を助けてくれる食品は葉酸とビタミンB12が多く含まれています。
[葉酸が多く含まれる食品]※100gあたりの含有量
成人女性推奨量:240μg
- 鶏レバー・・・1300μg
- 牛レバー・・・1000μg
- 豚レバー・・・810μg
- レバーペースト・・・140μg
- たまごの卵黄・・・140μg
- アスパラガス・・・180μg
- ブロッコリー・・・120μg
- ほうれん草・・・110μg
- 菜の花・・・190μg
- そら豆・・・120μg
- 納豆・・・120μg
- ごま・・・150μg
- カマンベールチーズ・・・47μg
- プロセスチーズ・・・27μg
- さつまいも・・・47μg
- イチゴ・・・90μg など
[ビタミンB12が多く含まれる食品]※100gあたりの含有量
成人女性の1日推奨量:24μg
- 牛レバー・・・52.8μg
- 鶏レバー・・・44.4μg
- 豚レバー・・・25.2μg
- 焼きたらこ・・・23.3μg
- さんま(焼き)・・・19.3μg
- いわしの丸干・・・29.3μg
- しゃこ・・・12.9μg
- めざし・・・14.6μg
- しじみ・・・62.4μg
- 赤貝・・・59.2μg
- あさり・・・52.4μg
- はまぐり・・・28.4μg
- 牡蠣・・・28.1μg
- 味付け海苔・・・58.1μg
- 焼き海苔・・・57.6μg など
お魚・野菜・海藻からもカルシウムが含まれており、子宮と卵巣の健康維持に役立ちます。日々の食事にぜひ取り入れましょう。
■体を温める野菜
- 冬が旬の野菜
- 地面の“下”にできる野菜
- 黒い色、赤い色、オレンジ色の野菜
■体を冷やす野菜
- 夏が旬の野菜
- 地面の“上”にできる野菜
- 白い色、青い色、緑色の葉物野菜
冬が旬の生姜やかぼちゃは温める野菜。夏が旬のナスやキュウリは冷やす野菜。地面の下にできるにんじんやネギは温める野菜。地面の上にできるレタス・ほうれん草は冷やす野菜。
■体を温める野菜
- にんじん
- ねぎ
- たまねぎ
- ごぼう
- れんこん
- かぼちゃ
- 生姜
- にら
- にんにく
- にんにくの芽
- 山芋
- ふき
- こんにゃく
- 赤唐辛子
■体を冷やす野菜
- レタス
- キャベツ
- 白菜
- ほうれんそう
- 小松菜
- きゅうり
- トマト
- なす
- ゴーヤ
- セロリ
- もやし
- おくら
- 大根
ただし例外も・・・。
トマトは赤いですが、南米の暑い地域が原産なので冷やす食べ物。白菜は冬が旬ですが、色が緑色の葉物野菜なので冷やす食べ物。
温めるか冷やすかの見分け方も例外があるので、目安と思ってください。
食事に納豆・キムチ・漬物・味噌といった発酵食品を加える。ひと工夫して、体を温める食べ物を取り入れてみてくださいね。
■温める調味料と冷やす調味料
調味料にも、体を温めるものと冷やすものがあります。
味噌、しょうゆ、塩といった調味料は、量は少なくても毎日食べ続けているもの。体を温める調味料をとるように心がけたいですね。
体を温める調味料と冷やす調味料の見分け方
- 塩からい調味料は、体を温める
- すっぱい調味料は、体を冷やす
体を温める調味料・ご飯のお供
- 塩
- 黒砂糖(黒糖)
- 味噌
- しょうゆ
- ラー油
- 唐辛子
- 明太子
- ちりめんじゃこ
- 佃煮
発酵食品である味噌やしょうゆは体を温める食べ物。寒い冬にはキムチ鍋や担々麺などのからい料理が食べたくなりますが、唐辛子が体を温めてくれるから食べたくなるのではないでしょうか。
■体を冷やす調味料・ご飯のお供
- 白砂糖
- 酢
- マヨネーズ
- ドレッシング
- 化学調味料など
暑い夏にサッパリと酢の物を食べたくなりますね。これはお酢が暑い体を冷やしてくれるから自然と食べたくなるのです。
■体を温める魚と冷やす魚
見分け方は・・・
- 北の海で獲れる魚や赤身の魚は、体を温める
赤身の魚は温めるはたらきが強いとはいえ、白身の魚が体を冷やすかというとそうではありません。温めることも冷やすこともない「中間の食べ物」です。
■体を温める魚
- 鮭
- まぐろ
- かつお
- サバ
- イワシ
- さんま
- カニ
- ほたて貝
- 明太子
- ちりめんじゃこ
- 海藻
鮭は寒い北の海で獲れるもの。かつおは赤身の魚。明太子は塩辛い。ということで体を温める食べ物になります。青魚、ちりめんじゃこ、海藻など手軽で身近なものも多いので、食事に取り入れやすいですね。
■体を冷やす魚
- うなぎ
- はも
- あさり
- しじみ
- ウニ
温める肉と冷やす肉
お肉も魚と同じで、白身よりも赤身の方が温めるはたらきが強いです。
肉でいう「白身」はおもに「脂肪」の部分。寒い地域でよく食べられているお肉は、温めるはたらきが強いですね。
体を温める肉
- 羊の肉(ラム)
- 鹿の肉
- 牛肉
- 鶏肉
- 鶏のレバー
- 赤身の肉
ラムといえばジンギスカン、といえば寒い北海道。寒いモンゴル地方でもラム肉が好まれてきたのは、温める働きがあるらでしょう。
■体を冷やす肉
- 豚肉
全般的には温めるはたらきをするお肉ですが、その中で豚肉が冷やす傾向にあります。
沖縄で料理に豚肉が広く使われていたり、鹿児島で黒豚が有名なのも、温かい地域の人の熱い体を冷やしてくれるはたらきがあるからかもしれません。
以上、体を温める食べ物と冷やす食べ物をお伝えしました。
ただ、体を冷やすものはダメ、ということではありません。
栄養価が高い、抗酸化力が高い、酵素がたっぷりなど、食べ物にはそれぞれ特性があります。特性を理解してバランスよく食べるのが一番ですね。